鹿児島県議会議員 山口おさむ公式ホームページ [議会発言集]
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議会発言集
平成16年第4回定例会(第5日目) 2004.12.08
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1 知事の政治姿勢について
1 かごしま活力ある高校づくり計画について
   @ 高等学校の統廃合のあり方について
   A 野田女子高等学校の男女共学化について
1 特定離島の振興について
   @ 畜産振興について
   A 交通安全教室の開催について
1 鹿児島みなと資料館(仮称)の設置について
1 行政視察を省みて
   @ 大馬越小学校について
1 特定離島の振興について
◯山口 修君
  特定離島の振興についてでございます。
  まず総論として、知事にお尋ねいたします。
  私はこの夏、十島村に研修といいますか、バカンスといいますか、出かけてまいりました。十島村に向かうには、夜中の午後二十三時五十分、鹿児島港を出港する十島丸に乗船していきます。明けの日の朝早く五時五十分には最初の島、口之島に着くわけでございます。それから島伝いに南下して、最後の宝島に入港するのは、二日目の十二時三十五分という航路日程になっております。
  十島村は、御案内のように七つの島から成っており、平成十六年九月の人口は六百九十六名、三百八十戸が全村民でございます。ヤギ汁とカツオのおいしい平島には八十一人、三十八戸の皆さんが頑張っておられました。各島々は平坦地が少なく、台風常襲地帯で、農業にしろ、漁業にしろ、生活基盤を築くには私たちが思いもよらぬ厳しさを抱えています。
  島の基幹産業は畜産、中でも子牛の生産が大きなウェイトを占めています。最近では、サンセベリア─トラノオ─の生産も盛んになってまいりましたけれども、生活基盤はやはり畜産、子牛の生産拡大にかかっているというふうに思いました。これまでも離島振興法による支援、県の単独事業として支援を続けています特定離島ふるさとおこし推進事業によって、各種の事業が展開されてまいりました。
  しかしながら、現在、定住促進ということで、Iターン、Uターンの事業を続けておりますけれども、これらの皆さんの子供さんが高校生になるときに、大きな経済的ピンチが訪れます。島には高校がありませんので、全員が島外の高校進学となります。本土での生活は、下宿か寮生活を送ることになります。月々の仕送りはおおむね十万円近い送金になるというふうに聞きました。この生活費を子牛の生産を中心にして賄うとすれば、母牛が二十五頭から三十頭必要になる計算でございます。多頭飼育というふうになりますと、牛の飼料代も大きくなります。耕地が少ない島の中で田畑を持たないIターンの方、あるいはUターンの定住者は、ここでも経営的なピンチに見舞われます。特定離島で島民の皆さんが自立できる生活基盤、農業基盤、漁業基盤を築くには、まだまだ国や県の支援が欠かせないところでございます。
  外海離島のトカラ列島近海周辺には、北朝鮮の工作船の接近もありましたし、最近では中国の原子力潜水艦の領海侵犯もございました。特定離島の皆さんは、「国境の島を守る」という大変重要な役割を果たしているのでございます。内外とも厳しい財政、そして経済状況にありますけれども、昭和四十五年には、島民全員が移住して無人島になった臥蛇島の例がございます。私たちは第二、第三の臥蛇島をつくってはならないというふうに思うわけでございます。
  既に知事は、市町村長との意見交換会の席で、当該首長から出されました特定離島への支援要請に対しまして、「県財政は厳しいが、共生・協働の地域社会の形成の立場から、ふるさとおこし事業を一気に削減するつもりはない」と答えられております。改めまして、これからの特定離島ふるさとおこし推進事業に取り組む知事の基本的な考え方について、その所信をお伺いいたします。
  あわせまして、このような特定離島の現状をしかと把握していただくために、早い機会に十島村、三島村地区の皆さんとの「知事と語ろ会」を開催していただくことを望むものでございます。実は、硫黄島にも行ってまいりました。九月四日でございます。台風の災害復旧の中で、三島村の職員の皆さんの後についていったわけですが、見知らない男が一人、防災服を着ていったもんですから、島の奥様方が職員さんに、「あの人は伊藤知事さんですか」というふうに聞かれたそうでございます。私は「いや、県議会議員の山口でございます」ということで頭を下げましたけれども、それほど知事の来島を三島村も十島村も、あるいはまた多くの地域の皆さんがお待ちしていることをあわせて御報告しておきます。
  それから、畜産振興についてでございます。
  県は、十島村、三島村の畜産振興について、村の総合振興行計画と呼応しながら都度、的確に支援していることにつきましては十分認識しておりますし、高く評価するものでございます。しかし、畜産農家の高齢化もありまして、飼養戸数、飼養頭数は若干減少傾向にあります。県は、これまで厳しい財政事情にもかかわらず、家畜貸し付け事業、施設整備事業、放牧衛生対策事業など、特定離島に配慮した補助事業を推進してきたところであります。
  去る十二月二日に、鹿児島中央家畜市場で開催されました子牛競り市を見学しましたけれども、全体で四百二十頭の出荷がございました。そのうち十島村、三島村の子牛は五十九頭、全体の一四%の出荷になっていました。内訳は、登録牛三十九頭、未登録牛二十頭でございます。母牛の登録化が進み、島の子牛も徐々に本土並みの競り値になってきているということでございました。
  そこで農政部長にお伺いいたします。これまで取り組んでこられました十島村、三島村への畜産振興の支援事業の総括と、県と村の今後の支援事業のあり方、そして今後の課題についてどのようにお考えか、御見解をお示しください。
  続きまして、交通安全教室の開催についてでございます。
  三島村には、小・中学校四校、児童生徒数五十八名、十島村には、小・中学校七校、児童生徒数七十二名の児童生徒の皆さんが学んでいます。平島や宝島でお会いした子供たちに、何か元気の出るプレゼントはないものかと思案いたしました。自分が小学生のころ、当時は白バイとかパトカーはございませんでしたけれども、真っ赤な消防車はどこにもございました。あれに乗ってみたいなというふうに私は常々思っていたわけでございます。そういう意味から、パトカーと白バイを島に派遣して交通安全教室を開いたら、子供さんたちは大喜びするだろうなと考えました。
  早速、鹿児島中央警察署に尋ねてみましたら、十島村にも三島村にも、パトカーと白バイを派遣しての交通安全教室は開いたことはございませんという返事でございました。どうも今、十島村、三島村に立派なカーフェリーが就航しているのを知らないような感触を受けました。昔のようにクレーンで車をつり上げて島に輸送はしてございません。立派なカーフェリーで港から港への搬送ができます。そういうことで島外の車両が島にどんどん入り込んでおります。道に不案内、しかし、島の子供たちあるいは高齢者の皆さんも、まさか車が走ってくるとは思わない、そういう交通事故の危険性が極めて高くなっておるようでございます。
  そこで警察本部長、島の子供たちに夢を与え、高齢者や児童の皆さんに、時代に合った交通安全教育を実践すること、これが今警察本部が掲げています「あんしん創造プログラム」の策定に大きく関与するんではないでしょうか。ぜひとも三島村、十島村の全島で交通安全教室、パトカー・白バイつきを開催することを要請するものでございます。両村の教育委員会にもこの企画を話してございます。喜んで大歓迎するとのことでございました。明快な答弁を期待いたします。
◯知事(伊藤祐一郎君)
  特定離島の振興についてのお尋ねがありました。三島村、十島村などの特定離島は、特に地理的・社会的に厳しい条件下にありまして、そこに住む人々が希望を持って安心して暮らし続けられるような地域づくりをすることは、県政の重要な課題の一つであると考えております。特定離島ふるさとおこし推進事業は、産業の振興、生活基盤の整備、ソフト事業など、住民生活に密着したきめ細やかな諸事業を総合的に実施いたしまして、それぞれの島の活性化を図るものであります。本県の財政状況は大変厳しいところでありますが、今後とも各島の特性に応じた個性豊かな地域づくりが図られますように、同事業を実施いたしまして、特定離島地域の振興に努めてまいりたいと考えております。
  これらの特定離島地域での「知事と語ろ会」につきましては、先日加計呂麻島、請島、与路島を訪問したところでありますが、今後ともお話の三島や十島村などを含めまして、特定離島地域を対象とした「知事と語ろ会」について、できるだけ機会を見つけて開催したいと考えております。
◯農政部長(山田裕章君)
  十島村、三島村の畜産振興についてでありますが、十島村、三島村では放牧による低コスト子牛生産を主体とする肉用牛経営が行われております。県といたしましては、これまで計画的な放牧地の整備、優良繁殖雌牛の導入、ダニ駆除等の衛生対策、子牛流通対策などの支援に積極的に取り組んできたところでございます。その結果、飼養頭数は現在では約二千五百頭に拡大し、両村の重要な基幹産業となっておりますが、子牛価格は依然として本土と格差があり、今後は子牛の商品性向上が重要となると考えております。
  県といたしましては、両村の肉用牛振興を図りますため、二十一世紀新かごしま総合計画において、南西諸島の黒牛の里づくりを主要プロジェクトとして位置づけ、放牧を主体に豊富な草資源を活用し、より一層の低コスト化を図りますとともに、優良繁殖雌牛導入や登録事業の推進及び子牛の育成管理技術の向上に努めてまいりたいと考えております。
◯警察本部長(倉田 潤君)
  三島村、十島村の小・中学生等に対する交通安全教室についてでありますが、これまでパトカーや白バイの活用はございませんが、学校等の要請に基づき、地元駐在所員がビデオ等を利用するなどして、年一ないし二回実施しているところでございます。今後は、学校当局など関係機関と連携をとりながら、交通安全教育班やパトカー等の派遣による実践的な安全教育を初め、地域の方に対する広報啓発活動の実施についても検討してまいりたいと考えます。
◯山口 修君
  先だって、離島振興議員連盟も開催されまして、特定離島のあり方について、どうしていくかというのが最大の課題でございました。県議会の県政史の第一巻の中にこういうのがありました。時はずっとさかのぼって明治二十年になりますけれども、大島島庁管轄の予算についてということで、「大島島庁所管ノ各島嶼ハ絶海ニ点在シテ、県庁ヲ距ル殆ド二百里内外ニワタリ、風土人情生業内地ト異ナリ、随テ『地方税』経済上ニオイテモ亦其利害ノ関スル所自ラ異ナルニヨリ『地方税』規則第九条ニ拠リ、明治二十一年度ヨリ該島島嶼ニ係ル経費ハ左ニ分別ス」という議案が上がっております。これが承認されまして、明治二十一年からいわゆる県の本予算と、いわゆる当時の大島島庁の島の予算は別になった。というのは、国がここに補助をつぎ込んできたということです。当時の大島島庁に熊毛、屋久島もある面では甑島も入っているようでございますけれども、いわゆる地方税が少なくて、また本土の鹿児島県の税金だけでも賄えないということで、非常に中央政府の心ある予算体制、戦後の議事録を見ますと、二部経済という表現がありますけれども、ぜひこの特定離島にかかわる部分、あるいは離島振興法、あるいは奄振法の部分も、こういう精神から生まれてきているんじゃないかなというふうに思いますので、財政厳しいですけれども、ぜひとも特定離島への知事の気配り、御配慮をお願いするものでございます。
  畜産の振興については御答弁いただいたとおりでございます。だんだん本土の牛に値段も近づいてまいりました。ただ問題は、部長もおっしゃいましたように、登録牛、母牛、繁殖牛が登録されているかいないかでまた値段が違います。トレーサビリティも始まりましたけれども、三島村はほぼ七八%が登録牛、母牛が産んでおりますが、十島村はまだ四十数%しか登録牛になっておりません。そういう部分へのこれからの支援が必要ではないかなというふうに思います。
  それから交通安全教室ですけれども、ぜひ白バイ、あるいはパトカー、どちらか一つでもいいんでしょうけれども、島の子供たちにさわらせる、見せる、こういうことが安全教室に私はつながるのではないかというふうに思いますので、本部長、よろしくお願いいたします。予算はこれからでございます。全島一括とは言いませんから、漸次順番を決めてやっていただきたいというふうに思います。
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※上記文書は県議会ホームページの会議録より抜粋いたしました。
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